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あなたは自立していますか?




相変わらず、いきなり本題ですが、

友人たちとわいわいやっていて、話しが落ち着いてきたりして、
ちょっとまじめな話しになったりすると、

「私はまだ自立してないねん…」という言葉が出てくることがよくあります。

「自立って、具体的にどうすることだと思っているの?」と尋ねると、
「う〜ん……親に依存してるし…」
とか
「…経済的に援助してもらっているし…」
とか
「わからんけど…自立してないねん」
とかいう返事が返ってくることが多いです。

自分が自立していないのは、なんとなく分かるのに、
具体的にどういう状態が「自立している」と言えるのかが、よく分からない。

ホントに、自立って…どうすることなんでしょうね。
という事で、考えてみました。



 本題に入る前に、意識と無意識について

「自立って、いったいどうすることなんだろう?」
そんな疑問を自分の内側に投げかけておいたら、
最近、ちょっと見えてきました。

それをご紹介したいのですが、
その前に「意識」と「無意識」について、ちょっと確認しておきます。

少し心理学を学んだ事のある方なら、
こんな事はご存じかもしれませんね。

私たちが意識出来ている事柄の下に、広大な無意識と呼ばれる領域があります。
それは「氷山の一角」などと言われるように、
意識の何万倍とか、何十万倍とかの領域だと言われています。
そしてその裾野は「集合無意識」と呼ばれて、
個人を超えて人類全体が繋がっているような領域があります。

普通の日常生活をしていると、
無意識とか、集合無意識がどんなものなのかは、
なかなか実感できないのでは、と思います。

が、実は無意識は、常に顔を出しているんです。

言葉の言い間違い
ひと違い
忘れ物
空想という名の妄想
慣れた車の運転
いつもの通り道を歩く時
ムカッとした時の言動
わかっちゃいるけど止められない事
洗い物をしていて、お皿を割った時

つまり、ちゃんと考えて意識して選択して行動していない事の全てが、無意識です。

私は以前、大きな勘違いをしていました。
起きている間は意識があるから常に意識状態で、
無意識というのは寝ている間の事だと思っていました。
心理学の無意識の研究に、夢がよく使われた事もあって、
私は勝手にそう思いこんでいました。

実は起きている間も、私たちは多くの時間を無意識に過ごしています。
習慣として自動的に動いている、話していることは全て、無意識なんです。
目が開いているから、自分の声が聞こえているから、意識、ではないんです。

以前、あるテストで調べたことがあるのですが、
ほとんどの方は起きている時間の70%以上は無意識だ、という結果でした。


【 ポイント 】
無意識とは、起きている間であっても、
ちゃんと考えて意識して選択して行動していない状態全てを言う。


そして、無意識の行動が悪いわけではないです。
車の運転も、通い慣れた道も、楽器や機械、パソコンのキーボード、
踊りやスポーツなどの身体の動きなど、
考えなくても自然に身体が動くのは、無意識の助けがあるからですね。

つまり、最初は意識して練習して熟練して、
やりきった後に、考えずに美しく動けるようになったものなどは、
無意識を使いこなしている状態です。

これは最初に「意識して練習して、無意識に落とし込んだ」というのがポイントですね。


【 ポイント 】
意識して練習して、無意識に落とし込んだものは、
道具として使いこなすことが可能。



 親に反抗する時

私たちが育ってきた過程を考えてみましょう。
あなたは、「自分」というものが存在するんだ、
と初めて気づいた時のことを覚えて居ますか?
私は残念ながら、覚えていません。
きっと、ちょっとしたショックだったのではないか、と思います。

そして気づいたときには「自分」という人間が存在していて、
普通は両親がいて、家庭があって、習慣化した日常生活があります。
両親に育てられる過程で、「ああしなさい」「こうしなさい」「これはダメです」
というような指示や命令・禁止をもらって、社会生活に組み込まれてゆきます。

最初はそういう指示や命令・禁止をうのみにするしかないんですね。
中には我の強い子供もいて、親の言うことを全く聞かない事もありますが(私です)、
それでもやはり、生きていくことのほとんどを両親に依存している子供は、
両親の思いにそって育っていきます。

普通子供は、3〜5才頃に最初の反抗期を迎えます。
これは、「男性」と「女性」とが存在していて、身体の構造が違うのだ、
という事に気づくのが関係しているような気がします。
とにかく、一緒くたに「ひと」だったものが、
「男」と「女」に「区別」されるんです。
これは一種の「境界線」です。
このとき、自分は男だ、とか女だ、という「意識」が芽生えます。

第二次成長期の思春期に、再び反抗期がやってきます。
両親に作られた自分ではなく、
オリジナルの男としての・女としての自分を作り上げるべく、格闘が始まります。
「親の方針・願い」と「自分の思い」との間を区別して、
「境界線」を作ろうとします。

この時期にほとんど反抗することなく過ごした人にも、
天は何度もチャンスを与えてくれます。
自分の進路を選ぶ時、
パートナーを選ぶ時、
仕事を選ぶ時…

例えば就職先を選ぶとき親が「お前はこういう性格だから、こういう職業がいい」とか、
「これからはこういう時代だから、こういう方向にしなさい」とか、
「この資格をとれば、くいっぱくれがないから」とか言うとします。
で、あれこれ考えてもよくわからないし、親の勧めだからそうしよう、
と素直に思う人もいます。

が、親の意向にばかり合わせていると、
どんどん苦しくなるという体験をする方もいます。
辛くて辛くて仕方がない、何がこんなに苦しいのか分からない、
とにかく、どうしても親のいいなりになるわけにはいかない…

あるいは、攻撃的な親を持つと、親の顔色をうかがいながら生活するのが習慣になり、
行動の基準が、「親に気に入られるように、いい子だと認めてもらえるように」
になってしまう。

これは苦しいです。
非常に苦しいです。
無意識に、盲目的に従っている分には楽ですが、
これは違う、という意識がありながら、そういう自分を曲げなければならないので、
非常に辛い思いをするでしょう。



 二つの選択肢

このとき、二つの選択肢があります。
一つは、自分の内側から芽生えてきたエネルギー、
自分らしく生き、自分らしく行動したい、という命のエネルギーを
自ら摘み取ってしまう事。
親の言うがままの「いい子」でいつづける方法です。

もう一つは、内側からのエネルギーを生きようとする事。
両親やまわりの人たちに、はっきりと「NO」と言い、
自分の感覚、自分の感情、自分の人生を生きようとする。

これは大きな波風が立ちます。
苦しいです。

私も体験したし、関わらせていただいた方々ほとんどに言えるのですが、
このときになぜか、自分を罰するような事をしてしまう事が多いです。
私も自分を徹底的にいじめました。
それは簡単に止められるものではありません。

これが辛いからといって「いい子」に逆戻りしても、
表面上は演じられるかもしれませんが、
心の中は、核爆発しそうな勢いで、余計に自分を罰してしまいます。
身体をこわす方もいらっしゃるでしょう。

しかも一度芽吹いた「意識」「命のエネルギー」は、
なんとか生き抜こうとして、内側から突き上げることを止めません。

なぜなら、その命のエネルギーを生きることを魂が望んでいるからです。


【 ポイント 】
魂は、何が何でも、自分の命を生きることを望んでいる。



 親とは、子供を支配するもの

私は今、幼なじみのYさんの事を思い出しています。
幼稚園時代に出会った頃は、はっきりと自己主張をする元気な子供でした。
思春期を過ぎた頃は、おとなしい目立たない女性になっていました。
母親の根回しで就職して、母親の勧める人と結婚して、
子供が生まれた時には、赤ちゃんがちょっと泣くと、
どうしたらいいのか分からなくてウロウロしてしまい、
結局お母さんが全部指示して、どうしたらいいのか教えたそうです。
去年、数年ぶりに出会った時は、
気の弱い、存在感のない、人形のように母親の後ろにいるだけの人になっていました。

つまり彼女は、上に書いた前者の生き方「親のいい子で居続ける」を選んだんです。
Y子さんのお母さんは、実は強烈な支配の人です。
非常に人当たりはいいのですが、人の5倍働いて動いて、
あらゆる手を使って、どんな事でも必ず自分の思い通りに進めます。

実は私の父も、Y子さんのお母さんに負けない支配の人です。
私はたぶん父に似て我が強かったのが幸い(災い?)して、
命がけで「NO」を言い続け、家出して関西に来ました。
後者の生き方を選んだわけです。

Yさんやうちの親ほどの支配の人でなかったとしても、
どちらにしろ、親というものは子供を支配・コントロールするものです。
そうしないと、育てられないからです。

しかし、子供を支配・コントロールする必要がなくなっても、
親は子供を自分の一部だと勘違いしてしまい、
だからこそ自分の思い通りに動かしたいし、そうならないと怒ります。
私もそういう傾向があります。

親の支配、親のいいなりの世界の中にいると、「無意識」で生きられます。
すべて親や世間が決めてくれるので、
自分というものを顧みずにすむんです。
生まれてから身につけた行動パターンそのままで生きられるし、
ある意味楽な生き方だと言えます。

でも、それが苦しくなってしまう事があります。
どうしても、親の意向と自分の気持ちが添わなくて、
どうしても、親のいい子では居られない、と思う時が来ます。

それが自立のチャンスです。
魂が「自分の命を生きたい」と叫び始めたのです。

「うちの親はとても物わかりがよくて優しくて、支配なんてしません」
という方もいらっしゃるでしょう。
それを書き出すと本題から外れてしまうので、今度にしますね。

「支配」というのはきつい言葉で、ちょっと乱暴な書き方になりましたが、
ここではいい悪いは関係なしに、自分の思い通りに子供を育てようとする事、
しつけをすることを「支配」と呼んでいます。



 自立の仕方

親とか家族とかいう「無意識の集合体」から抜け出して、
自分の生き方、自分の「意識」を立ち上げようとする時、
なんらかの形で「NO」を言う必要があります。

親の考えと自分の考えは違うのだ、と「区別」し、「境界線」を引きます。
「NO」という言葉が、境界線を作ってくれるのです。
それは本当に大変な作業です。
そして、それが自立の第一歩です。


【 ポイント 】
自立の第一歩は、?NOという言葉で境界線を作ること。


この「無意識の集合体」の持つ吸引力というか、粘着力は半端じゃないです。
あらゆる手を使って、自分の中に取り込んでおこうとします。
それを断ち切るだけのエネルギーが必要です。

その上、自分の心の中では、4つの元型の影・闇が暴れ出して、
あらゆるマイナスの事をささやいて、足を引っ張ろうとします。

嫌われたらどうしよう…
見捨てられるぞ、
言うだけ無駄だ、どうせ聞いてもらえない、
あの親のせいで、私はこうなった、
あの時ああしていれば…

そんな時には、もうおなじみのこれですね。

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思春期の子供たちが、親が一番嫌がる事をするのは、
必死で「NO」を言っている姿です。
自分の中に入り込み、自分と他人の区別がつかないほどに
絡まっているエネルギーを断ち切り、自分と親とを区別するためには、
自立を試みる子供はありとあらゆる事をします。

このバトルの中で親も、自分の一部でもなく自分の持ち物でもない
独立した人格を持つ子供を受け入れる、
というレッスンがやってきます。

特に日本は母性原理の強い国ですから、
自立する、というのは本当に大仕事になります。
本来、母性原理には「自立」というものは存在しないんです。
「区別」も「境界線」もなく、ただ一緒くたの世界です。
「お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの」の世界です。
自立とは「父性原理」であり「男性性」の力が必要です。

自立を目指す私たちは、何度もNOを言い、何度もNOを言いそびれながら、
少しづつ、他者との境界線を作り上げてゆきます。
少しづつ、「自立した個人の私」になってゆきます。

ですから、「自立している」「自立していない」の二択ではなくて、
どのくらい自立して意識的に境界線が引けるか、
どのくらい依存して無意識にいるのか、
真っ黒と真っ白の間の、グラデーションのどこかに私たちは存在しています。


【 ポイント 】
自立への道は一夜にしてならず。
何度も失敗しながら、NOを言う練習をしながら、境界線を強化し、
個人としての自分を作り上げてゆく。



  今日のまとめを優しい言葉で

私たちの魂は「自分の命を生きる」ことを願っているので、
私たちには必ず、自立を促すチャンスがやってきます。

それをつかむのは、実はとても辛いことです。
膨大なエネルギーを必要とします。
時には、自分を罰し、いじめてしまうこともあるし、
元型の影・闇にひっぱられ、乗っ取られる事もある。

それでも、少しづつ自立をはたしてゆくと、
依存していた時にはどうしようもなかった事が、
簡単に解決されたりします。
喜びや幸せの感覚が、深くなります。
魂のレベルが上がるからです。

もしあなたが今、自立のテーマに取り組んでいるのだとしたら、
親や子供、配偶者、仕事と自分の間に境界線を引いてください。

誰かがそういうから、ではなくて、
そういう慣例だから、方針だから、ではなくて、
自分の内側に問いかけてください。
自分の感情・感覚・思考を使って、判断・選択して行動してください。

これには痛みが伴いますが、魂が喜びます。
それが魂の望みだからです。

そして何度も失敗するでしょう。
依存から抜け出すのは、本当に大仕事です。

そして少しでも自立している部分が出来てくると、
人との関係が、より深くなります。
依存の中にいる時には、本当の意味での「人間関係」は存在しないからです。
自立している部分があると「個」としての自分を持ちながら、
他者と繋がることが出来るようになります。

これが、「全体性・ワンネス」へと帰還する道です。


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