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 まゆみんの、50回以上のお見合い遍歴-139 絵描きの体調


「お父ちゃん、お見合いの話は今探さんといて(=探さないで)。付き合っている人がいて、どうなるかわからんから」
と電話した。
渡部さんとのことは空中庭園展望台でデートの後、別の日にギャラリーで会ってお蕎麦屋さんに行っただけだけど、父がやきもきし始める前に知っといてもらったほうがいいよね。

私はつい自分の用件を伝えるだけになってしまうけれど、
こういう親しい間柄の久しぶりの電話連絡は、まず相手のご機嫌や近況を聞いてあげてからこちらの用件を話すもんだ、と
おばちゃん(父の姉)に指摘されたことがある。
(結婚相手を探しているのになかなか見つからない私は、まわりからみれば何か足りないところがあって、言ってあげなくちゃいけない人、なのだ)

ふとそれも思いついたので、電話中の父に
「おばちゃんにそう言われたことがあるけど、こういうときはお父ちゃんの体調はどう、とか聞いたほうがいいもんなん?(←相手をケアする、ということがわかってないセリフ)」
「まあ、僕は今のところ病気したわけでもないし、具合が悪いというところも無いで(=無いので)、気ぃつかわんでもええんだないか(=気を使わなくてもいいんじゃないか)」
父はそもそも、母が長電話するのを無駄話が多いと言っていたから、余計なことは言わなくてもいいと考えるらしい。

会話重視の女性は自分のことを気にして欲しいけど、
仕事優先の男性は用件が重要、以下は不要、      てことね。


「体調はどう?」 と渡部さんに聞いてみた。
「うん。今は大丈夫。気をつけているから」
電話では顔色がわからない。顔色が見えても、私には具合が悪いときの顔色がわからない。(>_<)
「今は工場にバイトに行ってんねん。時間通り帰れるから、帰ってきて絵を描いたりしてる。勤めてたときよりは描く時間が取れるよ」

みんな仕事やバイトを持っていて、その時間の合間に絵を描いている。
・グループ展の最初の頃に誘ったNくんは、本格的に頑張っているなと感じる絵で、蕎麦屋でバイトをしているという。
・渡部さんの幼馴染の前田くんは、CGの広い景色の中に蝶が飛んでいる浮遊感のある作品で、自宅でデザイン事務所の看板を上げているけど、関西国際空港のレストランで裏方をしている。仕事は、携帯電話でやり取りできるのだそうだ。
・妙にしゃれた感じがする、「個性的にデッサンの崩れた女性」のいる室内を油彩で描いていた寺尾さん(男性)は、渡部さんと前田くんが以前バイトに行っていた工場の資材係だそうだ。
・包装紙の裏にサインペンで細部まで描きこんだ劇画調・妖しい系のセクシーなオネエサンを描いていたHIROSHIくんは、寺尾さんのいる工場の運搬係で、イレギュラーな注文やキャンセルなどの作業もしてやたら忙しいらしい。

体を壊しそうな生活をしてでも製作したがる私たちのような種類の人間は、人類に一定の割合で存在するけれど、あらかじめ「幸福な病」を持っているのかもしれないな。
常に、体調ぎりぎりだったりするから。

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前半の父とおばの比較。
親世代の意見が分かれると、子供としてはどっちを採るべきか。悩みます。
自分の考えを得るには、もっといろんな人の場合を知る必要があったのね。

渡部さんがお付き合いの相手となると、絵のことに注意が向く時間が多くなる。
しかし〜 進展はどこへ行った〜 ?

次回、急展開!?



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