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 まゆみんの、50回以上のお見合い遍歴-171 お宅拝見

  

「ようこそ、我が高級マンションへ!」
「…の、4階ですね」
「まあそうだけど」

大きなソファーとガラステーブルのある、リビングルームに通してくれた。

私「おお〜 これは、家族サイズではないですか。ここに1人で?」
彼「本当は、もっと広いとこにしたかったんだけど」
私「これ以上広いとこ?1人なのに?」
彼「いや、家族とか増えたらさ」
私「そうかあ。不動産の買い時ってのは確かにあるけどね。
 うちの文化住宅*に比べたらめちゃ広いやん!
 文化住宅だって、ワンルームに比べりゃ広いんだけどさ」

彼「これが、プロジェクター!わが社の自信作!うちに居ながら、いきなり劇場に!」

私「えっ?どこに投影するの?窓?って違うよね」
彼「君の頭の上にある、ロールスクリーンを使うねん」
私「そうか!気がつかなかった!目に入っていませんでした〜」

彼「プラネタリウムもあるんや。なんと、かの○○ー○製!(みっちゃんの勤務先)」

私「おお〜!今話題のやつですね!この贅沢もの!(驚いたふり)
 なんで買ったの?必要なの?」
自分と仕事の資料以外は、あっても持て余す私としては、ぜいたく品がそこにある意味がわからないのだ。

彼「そう!部下の小松君が飲み会のあととか、仕事が遅くなったりとかにうちに来たときに、見せてやったりとかすんねんけどな。
  何とかの星座にして、とか言いながら、セットしてやったらいつの間にか寝とんねんや。
  人がやってやっているのに、気いつかん男(気のつかない男)や!」┏( ̄へ ̄)┓-З

面白い語り口〜。(´∀`*)ハハハ
怒った振りをしながら親しみのあるエピソードを語るみっちゃん。

部下の小松君とは、身長160cm台の彼に比べ、身長180cm台の大柄な、勉強はできそうな割に気のまわらない風の、愛すべきボケ役の男である。

私「なるほど!部下と一緒に見て、使用感の調査?」
彼「いいや!僕が欲しいから!」

そうきたか。(-.-)

彼「何か見る?」
私「他の部屋が見たい!」
彼「かまへんよ」
私「かまへんの!?見られて困るものとかあったら隠してもらったらいいからね」
彼「そんなもん、無いよ」
私「お〜 では、拝見させていただきます〜」

遠慮なく、全ての扉を開けさせてもらう。
ベッドルームはキングサイズ。
洗面所やバスルーム、洗濯機(中は覗いていません)。
どこも、男性の1人暮らしにしては片付いている。
クローゼットは、ネクタイを選んだままらしく、戸が開いたままネクタイが床に広がっていた。
う〜ん 親しみやすい生活臭がするのはここだけ?

私「クローゼット以外は、片付いてたわ〜」
彼「そりゃ、そうだって。クローゼットのネクタイが散らかってても、大したことないねん」
私「へえ、余裕ですね!」
彼「まあね!」

さて。

さて。

私が計画したのは、ここまでだった。
このあと、どうしよう…。
夕食を、といってもよそ様の台所でいきなり料理するのは変だし。
映画を、といっても私好みのものはなさそうだし。
ずるずる居るのも変だから、切りをつけるかな。

私「さて、どうしよう。
 今日のところは帰ります。望みどおり、おうちの中も見せてもらったし。
 明日の準備もしたいんで。今日はありがとう」
彼「えっ そうなの?送っていこうか?」
私「駅から近いんじゃなかったっけ?道を覚えとこうかと」
彼「送ってくわ」

車で送ってもらうと、駅まで歩くには少し遠かったのでした〜。

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そのまま、好みではない映画かプラネタリウムを見せてもらってれば、よかったのかも…

前日お弁当の用意とかいろいろ準備して、考えて、あんまり寝てないから、そのまま寝てしまえば
と 今なら思うけど、当時はそんな醜態はお見せしたくなかったのよね。

*文化住宅…昔の長屋風の、屋根と壁を共有する2階建てまでの集合住宅。消防法の関係で、新しく建てることはできない。残っているのは古いものばかりなので、家賃はその広さに比べてとても安い。6畳ほどのワンルームマンションが6〜7万円の時代に、文化住宅は4畳半・6畳と1畳半のキッチン、物干しつき・トイレつきで4〜4.5万円。入浴は、お風呂屋さんへ。
あまりに古いのと安いので、不動産屋は若い女性にはお奨めしてくれない。何度か粘ると、別のファイルから出してきてくれるというシロモノだった。
でもこういう庶民的なところに住みたかったのよ〜。




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