| まゆみんの50回以上のお見合い遍歴 39 黒地にゴールド |
お見合いパーティー「あなたとお茶を」とかいうのに参加してみた。
男女それぞれ定員20名という、ディスコでのパーティーに比べれば比較的こじんま
りした人数は、じっくりそれぞれが見れるかもしれない。
この日、わたしは黒地にゴールドの、しわ加工のコートを着ていった。
私設縫製工場をしている伯母のところでリーズナブルに手に入れたそのコートは、実
に簡単にいかつい印象になるのが面白くて気に入っていたのだった。
ここでも、お互いに1分ずつで自己紹介してくださいというゲームがあった。
2分でひとりずつ席をずれる。
自己紹介でグラフィックデザイナーというと実際の自分とはかなりずれた印象を持た
れてしまうので、「印刷関係の仕事」と答える。「趣味はなんですか?」「絵を描い
ています」
ここで、「うまいんですか?」と聞いた男性がいた。
「うまいんです。」間髪を入れず答えてみた。自分があれやこれや考え出す前に、最
初に浮かんだ言葉を口にした。
言ってみると、わたしはむっとしていたことに気がついた。
そこには、その辺の人と一緒にしてもらっちゃあ困りますわ。という意識がある。
そして、私はその人にバカにされたと(勝手に)思い込んでいるのである。
なんだかバカにされているとしか思えなくて、
その人がもしかして絵を描く人だから聞いたのカモとか
知りあいが絵を描いていてと言おうとしていたのカモとか
考えようとしてみたが
怒っていたかった。
パーティーが終わり、2次会に繰り出そうとする人たちの中に、例の背の低い何とな
くかわいい感じの例の質問をした彼がいて「一緒に行きませんか」と声を掛けてくれ
たけど、怒っていたかった私は「ちょっと急ぎますので」と断った。
急いでいるわけではなかったけど、この怒っていたい自分を持ち込んで2次会に参加
するのはなんとも難しいのだった。
私はあのいかついコートをふわりとはおり、カッコをつけて会場を後にした。
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これを読んだあなたも感じているように、途中から ああああああ なんてもったい
ないことをしているのか!
という気持ちも当然ございました。
この日最初から最後までカッコつけていたかったのは、やはりあの、コートのせいで
しょうか…。
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